哲学者

ストア派

クリュシッポス

クリュシッポス

紀元前279年頃、小アジアのソロイに生まれたストア派第三代学頭。創始者ゼノンの思想を論理学・自然学・倫理学の三領域で精密に体系化し、「ストア主義第二の創設者」と称された。700を超える著作は全て散逸し

マルクス・アウレリウス・アントニヌス

マルクス・アウレリウス・アントニヌス

121年ローマに生まれ、ストア哲学を深く信奉しながら五賢帝最後の皇帝としてローマ帝国を統治した哲人君主。蛮族との長期にわたる戦争のさなか陣営で夜ごと綴った『自省録』は、権力の頂にあっても内面の自由を追

ゼノン

ゼノン

紀元前334年頃、地中海交易の要衝キプロス島キティオンに生まれたフェニキア系ギリシア人。航海中の難破で全財産を失いアテナイに流れ着いた後、キュニコス派のクラテスらに師事して哲学を修めた。彩色柱廊ストア

ルキウス・アンナエウス・セネカ

ルキウス・アンナエウス・セネカ

紀元前4年頃にヒスパニアで生まれ、ローマ帝国の政治と文学の中枢を歩んだストア派哲学者。皇帝ネロの教育係から国政の参謀へと登りつめ、権力の渦中で「時間の使い方」「逆境との向き合い方」を書き続けた実践の人

エピクテトス

エピクテトス

紀元50年頃、フリュギアに奴隷として生まれ、ローマで師ムソニウス・ルフスからストア哲学を学び解放された哲学者。自らは一行も著さなかったが、弟子アッリアノスが記録した『語録』と『提要』は、制御できるもの

古代ギリシア

ピタゴラス

ピタゴラス

紀元前6世紀、エーゲ海のサモス島に生まれ、南イタリアのクロトンで宗教的共同体を率いた古代ギリシアの思想家。数と宇宙の調和を探究し、魂の輪廻転生を説いた。弦の長さと音程の関係から音楽理論を導き、彼の名を

ヘラクレイトス

ヘラクレイトス

紀元前6世紀、小アジアのエフェソスに生まれたソクラテス以前の哲学者。万物は絶えず変化するという「万物流転」の思想と、世界を貫く法則としての「ロゴス」の概念を提唱し、対立するものの統一という弁証法的思考

プロティノス

プロティノス

紀元205年頃、ローマ帝国支配下のエジプトに生まれた哲学者。プラトンの思想を独自に発展させ、万物の根源である「一者」からの流出によって世界が段階的に生成されるという壮大な形而上学体系を構築した。弟子ポ

ヒュパティア

ヒュパティア

4世紀後半のアレクサンドリアに生まれた新プラトン主義の哲学者・数学者・天文学者。父テオンのもとで数学と天文学を修め、プラトンやアリストテレスを講じる学塾を率いて異教徒・キリスト教徒を問わず門弟を集めた

パルメニデス

パルメニデス

紀元前6世紀末、南イタリアのエレアに生まれたソクラテス以前の哲学者。叙事詩『自然について』のなかで「あるものはあり、あらぬものはあらぬ」と宣言し、変化や多様性を感覚の欺きとして退けた。この存在の一元論

デモクリトス

デモクリトス

紀元前460年頃、トラキア地方アブデラに生まれた古代ギリシアの自然哲学者。師レウキッポスとともに万物の根源を「原子(アトモス)」と「空虚(ケノン)」に求め、目に見えない微小な粒子の離合集散で森羅万象を

ディオゲネス

ディオゲネス

紀元前412年頃、黒海沿岸シノペに生まれた古代ギリシアの哲学者。キュニコス派の代表として大甕を住処に選び、財産・名声・社会的慣習を退けて生きた。白昼にランプを掲げ「人間を探している」と語った逸話や、ア

アリストテレス

アリストテレス

紀元前384年、マケドニア辺境のスタゲイラに生まれ、プラトンのアカデメイアで20年間学んだのち独自の経験主義的方法論を打ち立てた古代ギリシアの哲学者。論理学・倫理学・政治学・生物学など諸学問を体系化し

プラトン

プラトン

紀元前427年頃にアテナイで生まれ、師ソクラテスの刑死という衝撃を原動力に哲学の道を切り拓いた古代ギリシアの哲学者。イデア論と対話篇という二つの方法的革新で西洋哲学の土台を築き、アカデメイアの創設によ

エピクロス

エピクロス

紀元前341年サモス島生まれの古代ギリシア哲学者。アテナイに「庭園(ケーポス)」学派を開き、快楽を最高善と説いたが、その本質は肉体的享楽ではなく苦痛と不安の除去がもたらす心の平静「アタラクシア」であっ

ソクラテス

ソクラテス

紀元前5世紀、民主政アテナイの広場で市民に問いを投げかけ続けた古代ギリシアの哲学者。対話を通じて相手の無知を自覚させる独自の問答法を確立し、「善く生きるとは何か」を哲学の中心課題に据えた。一切の著作を

東洋哲学

和辻哲郎

和辻哲郎

1889年兵庫県に生まれ、西洋哲学の受容と日本的風土論の融合に独自の道を拓いた倫理学者。人間存在を個人ではなく「間柄」という関係性から捉え直し、『風土』では気候・風景が民族の精神構造を形づくる過程を比

鈴木大拙

鈴木大拙

1870年、石川県金沢に生まれた仏教学者。禅の思想を英語で世界に発信し、西洋における東洋哲学理解の土台を築いた立役者である。コロンビア大学での講義はビート世代の作家や前衛芸術家に衝撃を与え、20世紀後

龍樹

龍樹

2世紀頃の南インドに生まれた大乗仏教の僧にして哲学者。一切の存在は固定的な本質を持たないとする「空(シューニヤター)」の理論を体系化し、中観派を創始した。主著『中論(ムーラマディヤマカカーリカー)』は

西田幾多郎

西田幾多郎

1870年、加賀国河北郡に生まれた日本近代哲学の開拓者。青年期からの深い参禅体験と西洋哲学の厳密な論理的方法を独自に結合させ、主著「善の研究」で純粋経験という根本概念を提示した。京都学派の創始者として

荘子

荘子

紀元前4世紀の中国戦国時代、宋の蒙に生まれた道家思想の大成者。胡蝶の夢や庖丁解牛の寓話など鮮烈な物語を通じて万物の相対性と「無為自然」の境地を説き、老子とともに道教の二大古典である『荘子』全三十三篇を

荀子

荀子

紀元前3世紀、戦国時代末期の趙国に生まれた儒学者。孟子の性善説に真っ向から対立し「人の性は悪なり」と唱えた思想家である。礼の実践と弛まぬ学問による後天的な自己修養こそが人間を道徳的存在へと高めると主張

孟子

孟子

紀元前372年頃、戦国時代の鄒国に生まれた儒家の亜聖。孔子の孫・子思の学統を受け継ぎ、人間は生まれながらに善の萌芽を持つとする性善説を体系化した。仁義に基づく王道政治を各国の君主に説いて回り、民を根本

老子

老子

紀元前6世紀頃の中国・春秋時代に生きたとされる半伝説的な哲学者。万物の根源を「道(タオ)」と捉え、人為を排して自然のままに委ねる「無為自然」の思想を説いた。著書『老子道徳経』は五千字余りの短い書物なが

王陽明

王陽明

1472年、明代中国の浙江に生まれた儒学者にして軍略家。朱子学の「先知後行」を覆し、知と行は分離できない一体の営みとする「知行合一」を提唱。人が生来備える善悪判断の力を発揮せよと説く「致良知」の思想を

孔子

孔子

紀元前551年頃、周王朝の秩序が揺らぐ春秋時代の魯国に生まれた儒家の始祖。仁・礼・孝を軸とする実践的な道徳体系を構築し、君子の理想像を通じて為政者と個人の倫理を結びつけた。約三千人の弟子を育て、その教

近世西洋

ジョン・スチュアート・ミル

ジョン・スチュアート・ミル

1806年ロンドン生まれ、功利主義哲学を質的に深化させた19世紀イギリスの哲学者・政治経済学者・下院議員。師ベンサムの「最大多数の最大幸福」を継承しつつ快楽に質的区別を導入し、『自由論』では他者危害原

カール・マルクス

カール・マルクス

1818年プロイセン王国トリーア生まれ。ヘーゲル弁証法を唯物論に反転させ、歴史の原動力を経済的生産関係に見出す唯物史観を構築した。盟友エンゲルスとの共著『共産党宣言』で階級闘争の理論を提示し、ライフワ

バールーフ・デ・スピノザ

バールーフ・デ・スピノザ

1632年アムステルダム生まれ、ユダヤ教共同体から破門されながらレンズ磨きで生計を立てた異端の哲学者。主著『エチカ』で幾何学的方法により神と自然の同一性を論証し、デカルト・ライプニッツと並ぶ近世合理主

ジョン・ロック

ジョン・ロック

1632年イングランド生まれ、「イギリス経験論の父」にして「自由主義の父」と称される近世の哲学者・医師。人間の心は白紙であるとするタブラ・ラサの認識論と、生命・自由・財産を不可侵の自然権として擁護する

フリードリヒ・ニーチェ

フリードリヒ・ニーチェ

1844年プロイセン生まれの哲学者。24歳でバーゼル大学教授に就任するも健康悪化で辞職し、以後は孤独な放浪の中で「神は死んだ」「超人」「力への意志」「永劫回帰」といった近代哲学を根底から揺るがす概念群

ルネ・デカルト

ルネ・デカルト

1596年フランスに生まれ、「我思う、ゆえに我あり」の一語で近世哲学の出発点を打ち立てた哲学者にして数学者。あらゆる前提を疑い尽くす方法的懐疑によって確実な知の土台を再構築し、幾何学と代数を結合させた

アルトゥル・ショーペンハウアー

アルトゥル・ショーペンハウアー

1788年、ダンツィヒに生まれたドイツの哲学者。主著『意志と表象としての世界』で、世界の本質を盲目的な「意志」と捉える独自の形而上学を構築した。カント哲学を継承しつつ仏教思想を西洋に本格的に接続した先

ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル

ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル

1770年ドイツ・シュトゥットガルト生まれ。カント以降のドイツ観念論を集大成し、弁証法的思考によって歴史・精神・国家を一つの動的な体系として描き出した。主著『精神現象学』は意識が自己認識に至る壮大な旅

イマヌエル・カント

イマヌエル・カント

1724年、プロイセンのケーニヒスベルクに生まれ、生涯その地を離れることなく西洋哲学の地図を塗り替えた近世哲学の巨峰。『純粋理性批判』で認識論にコペルニクス的転回をもたらし、理性の限界と可能性を精密に

実存主義

現代西洋

ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン

ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン

1889年ウィーンの大富豪の家に生まれながら莫大な遺産を放棄し、言語と世界の関係を根底から問い直したオーストリア出身の哲学者。前期の『論理哲学論考』で言語が描ける範囲の限界を画定し、後期の『哲学探究』

ミシェル・フーコー

ミシェル・フーコー

20世紀フランスを代表する哲学者・思想史家。権力と知識が不可分に絡み合う構造を解明し、「狂気の歴史」「監獄の誕生」「言葉と物」などの著作を通じて、近代社会が人間を管理・規律化する仕組みを根底から問い直

ユルゲン・ハーバーマス

ユルゲン・ハーバーマス

1929年ドイツ生まれ、フランクフルト学派第二世代を代表する哲学者・社会理論家。『コミュニケーション的行為の理論』で道具的理性に代わる対話的合理性を提唱し、『公共性の構造転換』で市民的公共圏の成立と変

ジャック・デリダ

ジャック・デリダ

フランス領アルジェリア生まれのユダヤ系フランス人哲学者。西洋哲学2500年の根幹に潜むロゴス中心主義を暴き出し、「脱構築」という方法を通じて哲学・文学・法学・建築にまで及ぶ知的地殻変動を引き起こした。

ウィリアム・ジェームズ

ウィリアム・ジェームズ

1842年ニューヨークに生まれ、心理学と哲学の両領域でアメリカの知的基盤を築いた思想家。1875年にアメリカ初の心理学講座を開設し「アメリカ心理学の父」と称される一方、パースと共にプラグマティズムの哲

バートランド・ラッセル

バートランド・ラッセル

1872年イギリス生まれの哲学者・論理学者・数学者。ホワイトヘッドとの共著『プリンキピア・マテマティカ』で数学の論理的基礎づけに挑み、分析哲学の創始者の一人となった。ラッセルのパラドックスで集合論に革

シモーヌ・ヴェイユ

シモーヌ・ヴェイユ

1909年パリ生まれ、34歳で夭折したフランスの哲学者にして神秘思想家。高等師範学校卒のエリートでありながら自ら工場労働者となり、肉体的苦痛の中から「不幸(マルール)」と「注意力(アタンシオン)」の哲

ハンナ・アーレント

ハンナ・アーレント

1906年ドイツ生まれ、ナチスの迫害を逃れ渡米したユダヤ系の政治哲学者。『全体主義の起源』で20世紀の支配構造を体系的に解剖し、アイヒマン裁判の傍聴から「悪の凡庸さ」という概念を提示した。思考を停止し

イスラーム

中世