庖丁が文恵君のために牛を解体した。手が触れ、肩が寄り、足が踏み、膝が当たる。骨と肉が離れる音は、すべて音律にかなっていた。

庖丁為文恵君解牛、手之所触、肩之所倚、足之所履、膝之所踦、砉然嚮然、奏刀騞然、莫不中音。

荘子

哲学者

荘子

紀元前4世紀の中国戦国時代、宋の蒙に生まれた道家思想の大成者。胡蝶の夢や庖丁解牛の寓話など鮮烈な物語を通じて万物の相対性と「無為自然」の境地を説き、老子とともに道教の二大古典である『荘子』全三十三篇を残した。権力を拒み精神の自由を貫いたその生き方と思想は、二千三百年を経た今なお東西の哲学に影響を与え続けている。

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出典: 荘子 内篇 養生主Verified

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